うちの嫁さんは、結婚するまではずっと実家暮らしだった。
社会人になって2年間は遠距離恋愛だったが、結婚を機に嫁さんは仕事を退職し、私の職場の近くに新居を借りて2人で暮らすこととなった。
嫁さんは人生で初めて実家を出たわけだ。
ちなみに、私自身は大学入学と同時に実家を離れたが、ホームシックなどにかかるようなことはなくへっちゃらだった。
(実家を出るために一人暮らしでないと通えないような家から遠い大学しか受験しなかったくらいなのだから当然といえば当然だが。一人暮らしを謳歌しまくったことは言うまでもない)
2人で暮らし始めた初日、私は嫁に対してこんな提案をした。
「家に一人きりでいると気が滅入るよ。
習い事するとか、バイト始めるとかして、
この新天地で自分のコミュニティを作ったほうがいい。
一緒に遊びに行ったり、飲みに行ったりできる友人を
早く作るのがいいと思うよ」
きっとうちの嫁みたいなタイプの人間は、家に一人でいることには耐えられないんだろうなぁ。。。などということは容易に想像ができた。
それゆえの提案である。
そんな私の提案に対して、彼女はこのように答えた。
「私は、あなたの生活を支えるために
結婚して家を守ることにしたの。
毎日一所懸命働くあなたを尻目に
私だけ遊ぶなんてできるわけがない」
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なんとも 献身的なお志(こころざし)である。
素晴らしい。
専業主婦の鑑といえよう。
ま、それはそれ。
私は小食のため朝食はトースト1枚でいいし、洗濯や掃除なんて2日に1回でも十分だろう。
今はまだ二人暮らしなので家事の量は少なく、一日中家にこもってたりしたら時間を持て余すこと請け合いだ。
「今の言葉を聞けただけで俺は充分満足だからさ。
悪いことは言わないから遊べる環境を作っときなって」
「うるさいなぁ!
私が『大丈夫だ』って言ってるんだから
ほっといてよ!!」
「えっ?いや、君のためを想って言ってるんだけど?」
「しつこい!!(怒)」
なんか知らんがすごい剣幕で怒りだした。
まあ、本人がいいならいいんだけどさ。
「そこまで言うんなら好きにすれば?」
その言葉を最後に一旦その場はおさまった。
・・・私なんで怒られたの?
↓もちろん、つづく。こんな程度のオチで終わったりなんかしない。