まだ結婚する前のころ。
つまり、カオルがまだ嫁でないころの話。
その日はレストランでディナーをいただいていた。
そこそこ雰囲気の良い店であったのだが、奥のテーブルの団体客が騒がしかった。
こういう店では静かに飯を食うもんだけどもなぁ。
と思いつつも、私はあえてはその話題には触れないでいた。
しばらく経ったが、奥の客たちの声は一向におさまらない。
店員はなぜ注意をしないのだろう。
そう思い始めたとき、カオルが店員を呼びとめた。
「あのぉ、すみません・・・
奥のお客さん・・・
しまった。
こういうとき、マナー違反の客に注意を促すのは、本来は男性の役割であろう。
もう少し早く、
『すみません。
奥のお客さんが騒がしいので、
静かにするように注意いただけませんか?』
と私が店側に言うべきだったなぁ。。。
などと、心の中で反省をしていたら、
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「あのぉ、すみません・・・
奥のお客さんを静かにさせるのは
誰の仕事ですか?」